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”できる経営者”は知っている、カウンセリングが大切なわけ

最近、経営者の方がカウンセリングを受けたいと、当オフィスにお越しになって下さっています。

日本では、一般的には「カウンセリングを受ける」=「病んでいる」というネガティブなイメージを抱く人がほとんどです。特に、「経営者たるもの他人に弱みなんか見せられない!」「弱みを見せたら負けだ!」と思っている経営者は少なくなく、自らカウンセリングを受けようとする発想があまりないようです。

独立してから、何かと経営者の方にお会いする機会が増えたのですが、私が「カウンセリングオフィスを主催しています」「臨床心理士をしています」というと、必ずと言って良いほど「病んだら(オフィスに)お伺いしますね!」と言われます。悲しいかな、これが日本の現実です。

しかし、一部の”できる経営者”は「なぜ経営者こそカウンセリングを受けるべきなのか?」というカウンセリングの重要性をしっかりと理解しています。”できる経営者”は、「経営者とて、悩みがあるのは当たり前」という認識を持っています。「なんでもかんでも自分がやらなければならない」という過剰な責任感はなく、むしろ、ひとりの人間として、自分の「限界」を明確に把握しています。

また、自分の限界を客観的に知っているからこそ、それを超えた範囲のことに関しては、素直に他の人の力を頼ることができるのも”できる経営者”の特徴。「餅は餅屋」という発想で、その筋の専門家にすぐ相談するのが、時間的にもエネルギー的にも、金銭的にも一番効率的であることを知っています。だからこそ、ひとりで抱え込んで、燃え尽きてしまう前に、カウンセリングにもやってきてくれるのです。

ここで重要なのは「燃え尽きてしまう前」にカウンセリングにやってくるということ。

というのも、日本の企業の99.7%は中小企業で、ほとんどの経営者は中小企業の経営者なんですよね。大企業の経営者が燃え尽きて、しばらく休むことになったとしても、代理でその役割を果たしてくれる人はいくらでもいますが、中小企業ともなると、そうはいきません。経営者がダウンしてしまうと、極端な場合、経営破綻に繋がるリスクさえも出てくるのです。そういう意味で、経営者自身のメンタルヘルス対策は、重要度の高い「リスクマネジメント」であることを”できる経営者”は知っているのです。

カウンセリングが浸透しているアメリカでは『妻との関係がうまくいっていない』『先代経営者である父親の前だと、どうしても萎縮してしまう』など、相談内容はビジネスに限らず、プライベートにおける問題や悩みも含まれます。「プライベートなことを仕事に持ち込むな!」とよく耳にしますが、人間は時という連続性の中で生きていることを考えると、プライベートでの悩みが何らかの形で仕事に影響を及ぼすのは、ごくごく自然なこと。しかし、悩みや問題に気を取られ、適切な判断をすることができないなど…ビジネスに支障が出るのは困りものですよね。特に、大きな決断や迅速で的確な判断を日々迫られる経営者こそ、プライベートのことも含めて「こころを整える」ことが大切。

私が好きな映画『恋するベーカリー』でも、元夫との関係に悩む人気ベーカリーの女性経営者が日常的にカウンセリングを受けるという場面が描写されています。
「これって、単なる恋愛相談じゃないの?」と思われるかもしれませんが、プライベートでの悩みは何らかの形で大なり小なりビジネスに影響を及ぼすことを考えると、経営者こそ「些細なこと」「たいしたことないこと」と思われることについても丁寧に扱う必要性があるのです。

経営者がカウンセリングを受けるということは、心理的のみならず経営的なダメージが少なく、問題の深刻化を未然に防止することができるというメリットがあります。立場上、思ったこと、感じたことを気軽に口にすることができないため、なかなか他人に相談することができないと感じている経営者も多いでしょう。利害関係が生じるビジネスの場では、なおさらのこと。ですから、日常から一歩離れたカウンセリングという場を利用して「こころを整える」のもひとつの手です。

アメリカでは、経営者には専属のカウンセラーがいて当たり前。むしろ、専属のカウンセラーがいない経営者は「無能な人間」と思われてしまうくらい(こちらの記事をご参照下さい!→)だそう。まだまだカウンセリングを受ける経営者が少ない日本で、ビジネスに積極的にカウンセリングを取り入れる”できる経営者”が増えると、日本の将来も明るいものになるのではないでしょうか。

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臨床心理士  向 裕加

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