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偏見をなくすための第一歩として

札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

口コミやご紹介でのご予約が増えてきていることは先日のブログでもご紹介させていただきましたが、ありがたいことに、最近は札幌近郊だけでなく、遠方からわざわざお越し下さる方も増えつつあります。そして、ついに北海道外の方からのご予約が入りました!道外の方を対象にするということを想定していなかったので、ご予約をいただいたときは驚きでいっぱいでしたが、「ここに来て良かった」と思っていただけるようなカウンセリングを提供できるよう、私も精一杯の対応をさせていただきたいと身が引き締まる想いです。本当にありがとうございます!

さてさて、今日はWHO(世界保健機関)が作成した動画をご紹介させていただこうと思います。

うつ病患者さんの世界観について、とても的確な描写をしていてわかりやすいので、ひとりでも多くの人に是非観ていただきたい動画です。

黒い犬を飼っている(うつ病を患っている)人は、それに対してネガティブな評価を下されるのではないか?という不安や恐怖、恥、そして、偏見といつも戦っています。周りにバレないように嘘を重ねることにばかりエネルギーを消耗していて、身体的にも精神的にも疲れて果ててしまっています。周りにバレないように頑張っているので、誰かに相談することもできず、完全に孤立状態になる。これが、最悪の事態を招く可能性につながるのですが、それを実際に理解している人は少ないと感じることは度々です。

精神的な問題に対する偏見は、あちこちで見受けられます。「メンタル」や「病んでいる」という表現を耳にするのは日常茶飯事ですが、それらの言葉を聞くたびに私は嫌な気持ちになります。というのも、誰にでもメンタル不調に陥る危険性はあるのにもかかわらず、その言葉の響きには”侮辱的”なものを感じるからです。

精神科医療の支援が必要なのにもかかわらず、医療機関での治療を拒否する人がいます。カウンセリングもその延長線上にあって、「カウンセリングを受ける=病んでいると思われる」という考えから、カウンセリングを受けることにすら拒否的になる人も少なくありません。その根底にあるのは、やはり「偏見」という社会的な問題。支援を必要としている人に、適切な支援を届けるためには、精神的な問題を抱える人個人だけの努力ではなく、社会全体で「偏見」をなくしていく努力をしていかなければならないと強く感じる今日この頃です。

この動画の最後の方には、こんなセリフが出てきます。

「助けを求めることは、全然恥ずかしいことじゃない。本当に恥ずべきことは、人生の機会を逃すことさ。」

人生の機会を逃すことなく、ひとりひとりが充実した人生を送るためには、恥じることなく、必要なときに然るべき助けを求めることができる社会づくりが不可欠です。その一歩として、このブログを読んでくださっている皆さんが、この動画を観て、うつ病の患者さんの世界観を少しでも理解して下さることを心から願ってやみません。

カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士  向 裕加

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