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小心者の私のストレスマネジメント その4

札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

三連休とクリスマスも終わり、途端に年末モード全開になりましたね。23日から24日にかけて降り続いたビックリするほどの大雪。昨日、道庁の前を通ったら、こんな感じになっていましたよ!
思わず、「立山黒部アルペンルートか!?」とこころの中でツッコミを入れてしまったほどでした。交通網が麻痺してしまうほどの大雪。私にとっての2016年のクリスマスは、自然の力を前にして人間は無力だと悟ったクリスマスでした。

さて、シリーズでお届けしている【小心者の私のストレスマネジメント】。前回から、かなり時間が空いてしまいましたね。申し訳ございません!

ということで、本日はシリーズの続きをお届けしていきたいと思います。


前回は上記の図を用いて、ストレス反応の悪循環と、自分がどのような悪循環に呑み込まれているのかを理解することが大切だということを説明させていただきました。では、この悪循環にどのように対処すれば良いのでしょうか?

ストレス反応を緩和させる方法には、2つのアプローチが考えられます。

〈気分や感情〉、そして、〈身体に現れるストレス反応〉を私たちは直接コントロールすることはできません。嫌なことがあっても「ハッピーな気分にな〜れ!」と気分を自由自在にコントロールできたら苦労はしませんよね?現実的には、嫌なことがあったときは、それに伴って嫌な気分が生じてくるのは防ぎようのないことです。また、身体に現れるストレス反応もコントロールするのも不可能。頭痛がしたとき「痛いの、痛いの、飛んでけー!」と言ったら頭痛がなくなった…ということはないですもんね。

しかし、①〈頭の中に現れるストレス反応〉と②〈行動に現れるストレス反応〉に意図的に対処することは可能です。この2つにアプローチすることで、ストレス反応や悪循環を改善が見込めるのです。このアプローチを心理学では〈コーピング〉と呼んでいます。〈コーピング〉については【キラーストレスに負けないための「コーピング」とは?】で詳しく説明しているので、そちらをご参照ください。

例えば、小心者の私の例で説明すると、こんな感じになります。

年上の男性の方から依頼されたことをお断りしなければならないことを考えながらベッドに入り、目を閉じたところ、私の頭の中には「断ったら、どう思われるだろう?」「怒らせてしまうかな?」「嫌われるかも知れない」…といった考えが浮かんできました。

これが〈頭の中に現れるストレス反応〉です。これらは”勝手に浮かんでくる”ので、予め防いだり、なかったことにすることは不可能です。しかし、これらの考えが浮かんだ後に、”意図的に別の考えを浮かべてみる”ことは可能です。

例えば、こんな感じです。

① 「正当な理由があって断るのだから、◯◯さんも理解してくれるだろう」
② 「◯◯さんは温厚な人だから、ちゃんと話をすれば怒ることはない」
③ 「◯◯さんはお願いを断られたからといって私を嫌いになるような器の小さい人ではない」
④ 「◯◯さんは『可能であれば検討していただきたい』と言っていた。検討した上でお断りするのだから、それは悪いことではない」

パッと思うがままに4つほど”別の考え”を挙げましたが、他にも色々な考えを浮かべることは可能です。このように”意図的に別の考えを浮かべてみる”ことができたら、一番自分の気持ちを楽にしてくれそうな”別の考え”を採用し、その考えに沿った”行動”をとってみてください。

私の場合、どの”別の考え”を採用しても、考えに沿った”行動”は「◯◯さんにお断りの連絡を入れる」ということになりました。電話を入れる前、◯◯さんにしっかりと気持ちをお伝えするためにも、断る理由をメモに箇条書きにして書き出してみたところ、落ち着いてお電話で◯◯さんとお話しすることができました。

◯◯さんの反応は?

「最初から無理を承知でお願いしていたのだから、気になさらなくても結構ですよ。また、お願いすることがあるかも知れません。そのときは、改めて、声をかけさせていただきますね。ご連絡ありがとうございました!」…とジェントルマンらしい温厚な態度で、こうおっしゃってくださいました。

そして、私の反応は…というと、「こんなことなら、さっさとお断りの電話を入れておくべきだった!」。というのも、このシリーズの最初の記事でもお伝えした通り、私はこの悪循環に飲み込まれていることに気づかずに、クヨクヨと考えてはグルグル思考に陥り、翌日は久しぶりの寝不足でした。体調も絶不調。そこで、ようやく上記のチャートに自分のストレス状況を書き出してみて、ハッと気づいたのです、「あぁ、悪循環に陥っているよ〜」と(苦笑)。

自分が置かれている状況を客観的に把握することで対策(行動)を講じることができた結果として、自分の気分や感情も改善することができました。この日はぐっすりと眠ることができたので、その翌日には体調も回復し、気分も上々でした。

「嫌われるかもしれない」「断ったら、どう思われるだろう?」などとクヨクヨと頭の中であれこれ考えては、眠れなかったり行動できなかったりする小心者は、私だけではないはずです。上手なストレスマネジメントと自己改善には、自分が抱えているストレスの在り様に気づくことが大切ですが、なかなか一人でそれをするのは難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。カウンセリングオフィスプログレスでは、そんなあなたのストレスの在り様を一緒にチャートに書き起こして、あなたのストレスの”見える化”をお手伝いします。

「自分のストレスを把握してみたい!」という方は、是非、お気軽にお問い合わせください。

カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士  向 裕加

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