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「NO」と言えないあなたへ送るエール

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィスプログレスの向 裕加です。

大なり小なり、誰でも人間関係の悩みを抱えているもの。その中でも、本日のタイトルのように、「NO」と言えずに人知れず悩んでいる方は多いのではないでしょうか。今日は、そんな人に向けて、なぜ「NO」と言うことが大切なのか?についてお話ししたいと思います。

以前、『母と娘のゆがんだ関係を立て直すためのヒント』という記事の中でもお伝えした「境界線をしっかり引くこと」にもつながっている話になりますが、私たちは誰かからの依頼や要求、誘いに常に「YES」といった好意的な返事ばかりをするわけにはいきません。場合によっては、断ることも必要であるということです。というのも、「YES」と答え続けるにも”限界”が存在するからです。

最初は「YES」と快く受けいれていた依頼や要求、誘いでも、限界に近づいてくればくるほど、こころの負担度が少しずつ大きくなり、それが自分にとっての大きなストレスの原因となります。そして、自分に依頼や要求してきた人にネガティブな感情(怒りやイライラなど)を抱くようになったり、相手の意向に添うために自分の身を粉にして頑張っているうちに体調を崩してしまったりする人もいます。

そのような人たちに共通して見られる特徴として、自分にとっての優先順位が曖昧になっているということに加えて、今の自分の精神的、体力的、経済的、時間的な余裕がどの程度であるのかをきちんと把握していないことが挙げられます。

どんな人に対しても、1日は24時間しかありません。そして、そこには人それぞれの生活というものがあります。できることに限りがある以上、自分にとって何が大事で、何が大事ではないのか、という優先順位を普段から認識することが大事です。

同様に、現在の自分には、どの程度の精神的、体力的、経済的、時間的なゆとりがあるのかをしっかりと把握することも大切です。というのも、それらの余裕の度合いが「NO」と言う一つの判断基準になるからです。余裕がないときには、キッパリと「NO」と言うのが賢明です。そうしないと、自分自身の欲求を満たすことが後回しになり、この欲求不満な状態が前述したような相手に対するネガティブな感情を生み出します。

「NO」と言えない人は、大抵このネガティブな感情を抑え込もうとしますが、うまく抑え込むことができなければ、悶々とした日々を過ごさなければなりません。仮に、一見うまく抑え込むことができたとしても、ネガティブな感情を抑え込むには多大なエネルギーが投入されるので、いつかエネルギー切れでこころがポッキリと折れてしまうか、抑え込まれて溜まりに溜まった負のエネルギーがマグマのごとく吹き出してブチ切れするかのどちらかになるでしょう。いずれにしても、良いことはひとつもありません。

他者を受けいれ「YES」と応じることは、その人の優しさや親切心といったような良心があってこそなのですが、「YES」と応じるばかりで「NO」と言えないでいることで、結果的にマイナスに働いてしまうようであれば、それは悲しいことですよね。そうならないためにも、普段から物事の優先順位を意識して、それほど大切ではないことや興味がないこと、自分じゃなくても良さそうなことや頼んできた本人にもできそうなことには「NO」という必要があるのです。

「NO」と言えない人にとって「NO」と言うことは本当に勇気の要ることですし、ある種の罪悪感にとらわれることになるかも知れませんが、それはそう長くは続きません。また、「NO」と言うことは、その人そのものを拒絶することではありません。逆説的かも知れませんが、選択的に「NO」と言うことは、長い目で見ると、その人とほど良い距離感で付き合える第一歩でもあると言えるのではないでしょうか。

「とは言え、なかなかその一歩をひとりで踏み出すのは不安だ!」という方は、当オフィスが全力でサポートします。気軽にお問合せ、ご予約くださいませ。

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臨床心理士  向 裕加

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