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小林麻央さんのブログに思う

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィスプログレスの向 裕加です。

ようやく暑さも和らいできて走りやすくなってきたので、昨日はちょっといつもとは違うコースを…ということで、久しぶりに河川敷のサイクリングロードに行ってきました。サイクリングロードでは、秋桜が綺麗に咲いていましたよ~。 河川敷では過行く夏を名残惜しそうにBBQをしている人を多く見かけましたが、吹く風や空気には秋の気配が。そんなことを感じながらも11キロのRUNでした。

さて、巷では小林麻央さんがブログを始めたとのことが話題になっていますね。私も彼女のブログを早速読ませていただきました。彼女のブログは「感動した!」との大きな反響を呼んでいるようですが、個人的には9月4日の『解放』という記事に胸打たれるものがありました。

痛み止めを飲むのが嫌だった小林麻央さんですが、限界を感じて痛み止めを飲むことを決めたそうです。身体の痛みから解放されていく過程で、「和らぎ」と「許されていく」感覚を経験して、こう思ったとのこと。

何で頑なに
こんなに自分を苦しめる必要が
あったのだろう。
 
私、悪いことしたから病気になった
わけでもないのに、
なんで勝手に罰みたいに
苦しんでいたのだろう。
様々な人のカウンセリングをしてきて、こころの問題や悩みを抱えている人も、小林麻央さんのように頑なに自分を苦しめている人が多い印象を受けます。
 
こころの問題は「自分が弱いせい」。
人間関係が上手くいかないのは「私が悪いから」。
問題の原因の矛先は、全部自分。
 
このように考える人の多くは「自分が弱いから」「私が悪いから」こうなったのは当然の報い(罰)であり、自分の問題は自分で解決しなければならない…という思考に囚われがちです。そして、他に助けを求めることもできずに、ひとりで苦しみ続ける…という悪循環から抜け出すことができなくなってしまっているんですよね。
 
小林麻央さんはブログの中で
それほどの意味もないのに、
それほどの理由もないのに、
自分を許さないなんて
あまりに自分に対して可哀想だったと
思います。
とおっしゃっていました。
 
必要以上に自分に厳しくすることや自分を苦しめることには、どんな意味や理由があるのでしょうか?
 
自分に厳しくすることや苦労をすることで成長が促される場合もありますが、過度な自分に対する厳しさや苦労は、その人の能力や可能性を台無しにしてしまうことがあります。また、「人に迷惑をかけてしまう」「心配をかけたくない」という理由で、助けは借りずにジッと我慢している人がいますが、逆にそれが人に迷惑をかけ、心配させていることもあるのです。

私自身は必要な「助け」を適切な「タイミング」で求めることができることこそが、心身ともに健やかに生きる秘訣だと思っています。小林麻央さんの場合は、必要な助けというのが痛み止めのお薬であり、一生忘れることのない「痛みから解放されていく感覚」は、痛みからの解放だけではなく、彼女のこころの癒しになったようにも思えました。
 
こころの問題や悩みを抱えている人も、必要な「助け」=カウンセリングを受けることで、こころの痛みや苦しみから解放されることが可能です。また、「まだ、頑張れるはず」と思っているようでしたら、それは必要な「助け」を求める適切な「タイミング」が来ていると思っても間違いありません。小林麻央さんが経験したような痛みや苦しみから解放されていくことで得られる「和らぎ」と「許されていく」感覚は、あなたが自分を大切にする、そして、自分らしく生きるための第一歩であるように思います。
 
小林麻央さんのブログのタイトルは「KOKORO.」。そして、最初の記事のタイトルは「なりたい自分になる」。重い病と向き合いながらも「自分らしく生きる」ことを決断し、自分自身の「KOKORO.」のうちを私たちとシェアしてくれる彼女の寛大さに、こころの底からの感謝と敬意を表したいと思います。
 
 
 
 
カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士  向 裕加
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