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エモーション・フォーカスト・セラピーのパワー ②

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

明日、10月20日(土)は臨時休業をいただいております。来年、私にとっては結構大きなお役目をいただきました。その件で、明日は朝からある会に参加する予定となっています。クライエントの皆さまにはご迷惑をおかけしておりますが、ご理解のほど、何卒よろしくお願いいたします。

明日の会合が終わった翌日は、講演会のため、音更町に向かいます。そんなこんなで、いろいろとバタバタしており、前回のブログ更新からあっという間に1週間が経ってしまいました!時間が経つのは早いと痛感する毎日です。

さて、前回のブログでは今月初めに東京で参加した【エモーション・フォーカスト・セラピー(以下、EFT)】についてザックリとしたお話をさせていただきました。今日は、このセラピーで大切にしている「クライエントは自分自身の専門家である」という考え方についてお話したいと思います。

「クライエントは自分自身の専門家である」

これは、今回の講師だったEFTの創始者であるグリーンバーグ先生も、前回の講師だったロンダ・ゴールドマン先生もおっしゃっていたことです。セラピストやカウンセラーは「心理学の専門家」かも知れないが、クライエントの専門家ではない。だから、セラピーの中でわからないことが出てきたときには、「わかったふり」をするのではなく、ちゃんとクライエントに確認してみる。そのプロセスを大事にすることを強調されていました。

何を感じているのか?どんなことを思っているのか?どんな風な気持ちなのか?

セラピストが、最初からそれを理解したり、把握していたりする必要は全くなく、例え「悲しかったんですね」とセラピストがクライエントに投げかけた言葉が間違っていたとしても、それはOK。その言葉がしっくりとこなかったクライエントは、自ら、「う〜ん、悲しいというよりは、淋しかった、孤独だったという感じかな」と軌道修正してくれる。だから、「とにかく、クライエントについていって!(Just follow the client!)」と繰り返しおっしゃっていたのが印象的でした。

カウンセリングが誤解されていることのひとつに、クライエントの悩みの答えをカウンセラーが持っていて、カウンセリングを受ける=問題が直ぐに解決する!という考えられていることが挙げられます。カウンセリング中に「どんな気持ちになったんですか?」とか「どんな考えが浮かんだんですか?」と問いかけられることに苦痛を感じてしまう人は、恐らく、このような誤解をもっておられるのではないでしょうか?

セラピストやカウンセラーは、クライエントと同じひとりの人間。魔法使いでもなければ、霊能者でもないので、クライエントが内側で感じている感情や身体感覚は「推測する(guess)」ことはできても、「感じとる(feel)」ことはできません。なので、何度も丁寧に問いかけをするのは、「自分自身の専門家」であるクライエントの問いかけに対する反応を感じとることによって、クライエントの気持ちや感情、身体感覚に近づき、理解を深めるためであり、そのプロセスが深まっていくことではじめて、クライエントの新しい気づきが促進され、それが変容へと繋がっていくんですよね。
そういう意味で、カウンセリングは一方的な助言やアドバイスをする場ではなく、クライエントとセラピスト/カウンセラーが、共に作り上げていく「協働作業」の上に成り立っています。それがしっかりと理解できると、セラピストやカウンセラーが「私があなたのことを一番よく知っている」というおごりを抱くことは回避され、カウンセリングの内容も治療者側の自己満足で終わることがなく、クライエントにとっても自然と満足度の高いものとなるでしょう。

「自分自身の専門家」であるクライエントの声にしっかりと耳を傾け、クライエントのついていく。

セラピストやカウンセラーの「目の前の困っているクライエントを、自分が何とかしなければ!」という想いが強ければ強いほど、そうするのが難しくなりますが、ポイントは、いかに目の前のクライエントの専門性(自分自身の専門家)を信頼し、そのクライエントについていくことができるか…かと。

東京でのEFTのトレーニングから戻ってきてからというものの、個人的に、この点にフォーカスをしてカウンセリングのセッションを実施しています。あくまでも私の主観なので客観性には欠けていると思いますが、実感としては、こう着状態にあったカウンセリングにも動きや深みが出てきて、手応えを実感している日々を送っています。

"Client is en expert of him/herself.  So, just follow the client!"

EFTのトレーニングを通して学んだ大切なことです。


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臨床心理士  向 裕加

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