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気持ちが沈むことの意味

札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

地震から今日で丸1週間が経ちましたね。先ほども余震で、オフィスが揺れていました。三半規管が弱い私は、最近では、いつも揺れているような感じがします。こんなことが続いているせいか、ちょっと気持ちも塞ぎ込みがちです。クライエントさんや私の周りの人たちにも、気が滅入ってしまったり、沈みがちだったりする人が結構います。

「電気も水道も戻って、いつもどおりの生活に戻っているのに、気が滅入ったり、沈んだりするのは情けない。被災地では、もっと大変な人がたくさんいるというのに…」

大抵の人はそう言いますし、私も、実はそう思っていた節がありました。でも、気持ちが滅入ったり、沈んだりするのには、大事な意味があるのを皆さんはご存知でしょうか?

気持ちが滅入ったり、沈んだりしているときは、「エネルギーが不足していますよ〜!エネルギーチャージが必要ですよ〜!」という、私たちの心の叫びの現れです。気持ちが滅入ったり、沈んだりしたときに、あまり活発に動く人はいませんよね?むしろ、ジッと座ったり、ぼーっとしたり、横になることが多くなりますが、それは不足している私たちのエネルギーを無駄に消耗することを防ぐという意味があるのです。携帯電話のバッテリーをイメージしてみるとわかりやすいでしょう。

私がもっているiPhoneは、バッテリーが20%を切ると通知が出ます。そして、電池のアイコンが赤くなります。気持ちが滅入ったり、沈んだりしてるのは、まさにそんな状態なのですが、そんな状態なのにもかかわらず、充電もせずに使い続けると…簡単に想像がつくと思いますが、バッテリーは死亡してしまいます。充電をしながら、使い続ける…ということも可能ですが、当然のごとく、バッテリーの充電速度は遅くなります。一番、早くバッテリーを回復させる方法は?というと、これも想像するのは簡単だと思いますが、アプリ等は一切起動させず、携帯電話を置いて、それに触れることなく、シンプルに充電させることになりますよね。

私たちのエネルギーが不足気味になったときは、無駄に動いたり活動したりしてエネルギーを必要以上に消耗するのを防ぐために、気分が滅入ったり、落ち込んだりするんです。なので、ここですべきことは、動きをストップして、シンプルに休むこと!個人差はありますが、携帯電話と同じように電池のアイコンが青になるまで休息をしっかりとることさえできれば、気持ちはスッキリとするし、自然と動き出せるようなります。これは、私たちの心と体に備わった自然のメカニズムなのですが、それを無視して、無理に動こうとするから、どんどんバッテリーは消耗してしまって、ついには本当に動けなくなってしまうんですよね。これでは本末転倒だと思いませんか?

今回のような予想もしなかった大きな自然災害に見舞われたときは、知らず知らずのうちに心のエネルギーも、体のエネルギーも消耗されがちです。それは、あなたが「弱い」のではなく、緊急事態にはよくある反応です。大切なのは、それを「弱い」「情けない」「ダメな自分」と必要以上に責めるのではなく、「こんな風になるのは、ごくごく自然なこと。体と心が休息が必要と悲鳴をあげているんだから、ちゃんと休んでエネルギーチャージをしよう!」と考えてみてください。

今回の停電で、スマホや携帯電話が低バッテリーになって、みなさん、お困りになりましたよね!おそらく、その経験を教訓に、今では充電できるときにしっかりと充電されて、非常事態に備えていると思います。スマホや携帯電話だけでなく、自分自身のバッテリーを十分に充足する=休息をとることは、非常事態に備えるために必要不可欠なことなんですよね。

お仕事や学校、日常の生活でお忙しいことは重々承知です。でも、今日どうしてもやらなければならないことを除いては、しばらくの間は、自分のエネルギーの充足を中心に考えてみることも、このような災害を乗り越えるために必要不可欠なことではないでしょうか。


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臨床心理士  向 裕加

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