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エモーション・フォーカスト・セラピー(EFT)を学んでみて

札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

GW後半に受講してきたトレーニングは、エモーション・フォーカスト・セラピー(Emotion Focused Therapy:以下EFT)という北米で発展した心理療法のトレーニングでした。

EFTは、現代の認知科学と感情理論を基盤として、パーソン・センタード・アプローチやゲシュタルト療法、体験療法や実存療法といった従来の心理療法のエッセンスを統合した比較的新しい心理療法です。一番の特徴は、クライエントの感情と体験に焦点を当てているという点でしょうか。

今回のトレーニングでは、講師のロンダ先生は「How does it feel inside? 」というセリフを連発して、心の中にわきあがってくる感情にフォーカスして、とにかく「感じること」を促していたのが印象的でした。

私たちは感情(特にネガティブなもの)を、必要以上に「恐れ」ているように思います。

「一度、泣いてしまったら、もう止められなくなってしまうのではないだろうか?」
「怒りを表現したら、自分に対するコントロール感を失ってしまうのではないだろうか?」
「辛すぎる感情に触れてしまったら、乗り越えることができなくなってしまうのではないだろうか?」

イメージとしては、大海原に放り出されて溺れかけている…というようなイメージでしょう。そんな風な状況を想像したら、誰でも怖くなりますし、その恐怖感と向き合うのは辛いことと簡単に想像できます。だから、私たちは日々必死になって「感情に触れない」ように努力をしているのではないでしょうか。

"Emotion, the great captains of our lives"(感情、人生の偉大な船長)

これは、トレーニング中にロンダ先生が紹介してくださった、EFTの創始者であるグリーンバーグ先生の論文のタイトルです。「感情」というと私たちは厄介なものとして受けとめてしまいがちですが、感情は私たちの人生をナビゲートしてくれたり、体系化してくれるなどして、人生の方向性を示してくれる「船長」なんですよね。だからこそ、ポジティブであろうとネガティブであろうと、感情にしっかり触れ、それを丁寧に扱うことが重要だということを強調されておられました。

EFTセラピストがすべきことは、感情という大海原に放り出されたクライエントが溺れてしまうのではなく、泳ぐ方法を身につけ、海の中に眠っている人生の価値や大切なものに気づくことができるようにサポートすること。泳ぐ方法を身につければ、海の中で眠っているこんな素敵な景色にだって出会うことができますもんね!実際、私もクライエントの立場になって、EFTを体験をさせてもらいました。セラピスト役の方がとても丁寧にガイドして下さったおかげで、最初は触れるのが怖かった感情にもふれることができました。そして、しっかりとその感じを体験することができたら、問題の根本的なものは解決していないにもかかわらず、心がフワっと軽くなった感覚を得ることができたり、その問題に対する見方や捉え方が変わった感じがしました。おそらく、このような体験を重ねることによって、問題の本質的な部分が改善に向かうのでしょう。

4日間という時間だけでは充分ではなかったので、早速、EFTの本を購入しました。そして、トレーニングで使われたスライドをみて、復習をしています。今年の10月初旬には、EFT創始者のグリーンバーグ先生が来日して、また4日間のトレーニングが開催される予定になっています。それまでは独学になりますが、学びを継続して、胸を張ってEFTを提供することができるくらいの力を身につけることができるよう頑張りたいと思います。

なかなかブログで説明するのは難しいのですが、オフィスを休みにして、東京に行ってまでどんなトレーニングを受けていたのか?ということをみなさんにシェアさせていただきたくて、徒然なるままに感想を書かせていただいた次第です。ちょっとだけでも、イメージが伝わると嬉しいな〜。

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臨床心理士  向 裕加

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