あなたの長所や才能は?
札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。
先週は心理学系の講習会でしたが、今週の月曜日はビジネス系のセミナーを受けてきました。そのセミナーの中で、講師の先生にこんなことを質問されました。
「自然と上手にできて、周りに驚かれたり、喜ばれたりすることは?」
そのとき、パッと思いついたエピソードがありました。
先週末、1週間にわたる講習会が終ったあと、久しぶりに会う友人たちと食事に行ったときのこと。そのうちの1人がちょうど誕生日だったこともあって、誕生日プレゼントを持参して渡したところ、翌日に彼女からお礼のメールが届きました。私が選んだプレゼントをとても気に入ってくれた様子で、「ゆかちゃんの方がずっと年下なのに、いつも気をつかってくれてありがとうね」という言葉で締めくくられていました。
昔から、よくあるんですよね。私が選んだプレゼント、とても気に入ってもらえるんですよね。留学していたときは、毎年クリスマスのホームステイ先のファミリーのクリスマスディナーのお呼ばれしていたので、当然、みんなのためにクリスマスプレゼントを選ぶのですが、それが毎年好評で「Yukaからのプレゼントが毎年楽しみ!」と言われたこともあります(最終的には、それが若干私のプレッシャーとストレスになっていたことも事実ですが...苦笑)。
自分では、プレゼントを選ぶとき、そんなに苦労をしている訳でもなく、むしろ、楽しんでやっているので、それほど「気をつかっている」という意識もないのですが、周りからすると「気をつかえる人」のように見えるんですね。
人は何か問題を抱えていると、「できないこと」「うまくいっていないこと」など短所ばかりに目が向きがちです。また、自分にとって極々自然にできることは「当たり前過ぎ」て、それが長所や才能であることに気づくことがありません。
「できること」「得意なこと」そして「才能」を知ることは大切です。
なぜならば、それを上手に活用することができたら、問題を解決する糸口を見つけることができる可能性があるからだけではなく、こんな力や才能を持っているのだから「きっと、何とかできるはず!」というような、自分自身に対する信頼感が生れてくるからです。
この自分自身に対する信頼感は「自己効力感」と呼ばれますが、これがあるかどうかが何よりも大事!というのも、自己効力感は、人が行動を起こすのに大きな影響を及ぼすからです。自己効力感があると、「やってみようかな?」というモーティベーションにつながり、そのモーティベーションが行動を引き起こします。行動の結果として、良い結果がもたらされたら、それはまた自己効力感の向上につながる...といったポジティブなスパイラルが形成されるからです。
「あなたが自然と上手にできて、周りに驚かれたり、喜ばれたりすることは?」
些細なことでも構いません。他者と比較して考えなくとも結構です。この質問に答えることで見えてくる、あなたの「できること」や「得意なこと」、そして、「才能」を今一度、振り返ってみると、あなたの中にある「どうせうまくいかない」という気持ちが「なんだかうまくいきそう」という気持ちに変わっていくかも知れません。
カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士 向 裕加