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夫婦のあり方が子どもに与える影響ついて

札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

昨日は酷い天気でしたね!定休日でお休みをいただいていた私は、自宅から一歩も出ずに過ごしていました。本当は映画を観に行きたかったのですが、窓から外をうかがっていても一向に回復する兆しがない天気。「こんな日は用事がなければ、屋内でジッとしているのが一番!」と判断してのことでした。でも、観たいと思っていた映画は、数日のうちに上映が打ち切られてしまうので、今晩のレイトショーに行く予定。本当は早くにベッドに入りたかったんですけどね。まあ、そういうこともありますよね。

さて、昨日、興味深い記事がインターネットにアップされているのを目にしました。『夫婦ゲンカは子どもに「仲直りの場面」を見せないと大変なことになる』というタイトルで、臨床心理士の信田さよ子先生が執筆した記事です。

信田先生は20年以上も前に原宿カウンセリングセンターを設立。独立開業した臨床心理士の先駆け的存在で、自身のカウンセリングセンターでのカウンセリング業務のみならず、日本全国を飛び回って講演会や研修会を行ったり、本や論文、雑誌やインターネットの記事を積極的に執筆したり、昨年話題となった『お母さん、娘をやめていいですか?』というNHKで放映されたドラマの監修なども行ったりするなど、多方面でご活躍されていらっしゃいます。私自身も何度か信田先生の講演会や研修会などを受講しているのですが、物事をズバッとハッキリ、そして、サバサバと仰る信田先生には1ミリのブレもなく、そんな信田先生の臨床家としての姿に、いつも良い刺激をいただいています。また、信田先生は私の母と同世代なのですが、とにかくすごいバイタリティなんですよ!私にとっての憧れの臨床心理士です。

さて、記事の詳細については、リンクから実際の記事を読んでいただきたいのですが、夫婦のあり方が子どもに与える影響について大切なことが書かれています。

私の経験上、いわゆる「いい子」である人の元家族の状況をたどっていくと、かなり高い確率で親の仲が悪くて夫婦ゲンカがしょっちゅうあったり、DVがあったりすることが多いです。子どもにとって一番安全な場所であるはずの家庭において「何が起こるかわからない」と常に緊張にされされていると、子どもは自分の安全性や心の平穏を確保するために、様々なことに敏感になります。だからこそ、親や大人の顔色をうかがったり、空気を読んだりすることに長けているんですよね。これは一見すると調和を乱すことなく、わがままを言わない「いい子」として評価されますが、それはその子の「子どもらしさ」や「自分らしさ」、そして、適切な自己主張能力を削いでしまうことになりかねません。

また、夫婦ゲンカやDVを目の当たりにしている子どもは、そこで「何が起こっているのか?」を理解することができませんから、「自分のせいで親がケンカしているのだ」と勘違いしたり、暴力を受けている親を助けることができない自分を「ダメな人間だ」と責めるようになったりします。そんな自責感を抱えながら大人になった人は、自分との親との関係のみならず、様々な人間関係において苦労したり悩んだりして、一種の「生きづらさ」を経験しており、それがカウンセリングを受けるきっかけになっていることも少なくありません(当カウンセリングオフィスを訪れるクライエントさんにも、そのような方は大勢いらっしゃいます!)。そう考えると、夫婦のあり方がどれほど子どもに大きさな影響を与えるのか、ご理解いただけるのではないでしょうか。

夫婦ゲンカがないことに越したことはありませんが、パーフェクトな人間がいないように、パーフェクトな夫婦もいないのが現実です。大切なことは、信田先生もおっしゃっている通り「事後の対応」であり、夫婦ゲンカはあくまでも夫婦間での問題であって子どものせいではないということを、しっかり「言葉」にして伝えること。夫婦間のみならず、親子の間でも積極的に「言葉」を出していくコミュニケーションを心掛けたいものですね。

カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士  向 裕加

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