泣けるって素晴らしい!
札幌市中央区にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。
出勤途中、袴姿の女子学生さんを数名お見かけしました。私も高校は私服の学校だったので、20数年前の卒業式には袴を着て出席。そのときのことを懐かしく思い出しながら、彼女たちの門出をこころの中でお祝いさせていただきました。
さて、今日はカウンセリングにおいて「泣く」ということの意味についてお話をしたいと思います。
「泣くんじゃない!」「メソメソするな!」
誰しもが、そんな言葉を一度は言われた経験があると思います。先日アップした『「自分にOK』という考え方』という記事でも説明しましたが、このような言葉も非常に内在化されやすく、知らず知らずのうちに【泣くこと=悪いこと/ダメなこと】として捉えて、自分の感情に蓋をしてしまっている方は大勢いらっしゃいます。
カウンセリングやセラピーにおいて「感情が出る」ということは、とても重要なことです。最も重要であると言っても過言ではないでしょう。なぜならば、つらい感情に本人が十分に触れることができなければ、そのつらい感情自体を癒すことはできないからです。
一般的には、怒りなどのネガティブな感情を露わにする人は扱いにくいと思うかもしれませんが、カウンセリングやセラピーにおいては、実は「感情を出せない」「感情が出ない」「感情を押し殺している」人の方が難しかったりします。
ですから、カウンセリングをやっていて、クライエントさんが自然な形で「泣ける」とき、カウンセラーとして私は嬉しく思います。というのも、「涙」はクライエントさんが自分のつらい感情に触れることができた証。つらい感情に触れることは、確かに勇気の要ることではありますが、癒しへの前進ともなる第一歩なのです。そんな貴重な瞬間に立ち会わせていただけたことに感謝しつつ、勇気を持って自身の感情に触れたクライエントさんにいつも心の中で敬意を表しています。
ポジティブな感情もネガティブな感情も触れることができて初めて、人間はイキイキとして生きることができるもの。
「泣けるって素晴らしい!」
たくさん笑って、たくさん泣いて、イキイキとした人生を送りたいものですよね。
そんなメッセージをたくさんの人に届けたいと思う別れの季節の金曜日です。