「自分にOK」という考え方
札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。
先週少し忙しい日が続いたので、定休日の昨日はゆっくりしようかと思ったのですが、とても綺麗な青空が広がっていたので、重い腰を上げて外ランへ行ってきました。その甲斐あってか、途中、ラン仲間に偶然遭遇!特にコースを決めていなかったこともあり、彼女に合流させてもらうことにしました。ひとりでは何かとダレてしまいがちなランですが、彼女がいてくれたおかげで楽しくお喋りしながら走ることができました。 いつもとは違うコースを走って知事公館方面まで行ってきたので、久しぶりに知事公館へ足を踏み入れてみました。青い空と白い雪、そして、建物の色のコントラストが実にメルヘンチック!普段見慣れない景色を目にすることができて、新鮮な気持ちになりました。昨日は10キロ以上走ったら、自分へのご褒美としてJRタワーのスパでゆっくりしようと走る前から決めていたのですが、ラン仲間の彼女のおかげで気持ち良く11キロ走ることができました!
ということで、午後の大半はさっき走った方面を見ながらのまったりバスタイム。お風呂に入ったり、ラウンジで本を読んだり、そして、またお風呂に入ったり…と3時間半ほど滞在しました。おかげで溜まった疲れをとることができました!
昨日は久しぶりに10キロ以上走った私ですが、去年までの私にしたら、この距離は「たったの10キロ」。今日の自分のFacebookのタイムラインにも上がってきていたのですが、1年前の今日は東京マラソンを完走した日で、この日のために、冬場ながらもかなり走り込んでいました。
その後、東京マラソン前、風邪気味だったのが本格的な風邪に発展して、かなりこの風邪をこじらせてしまうということに。3月にエントリーしていた名古屋ウィメンズマラソンまでに体調を回復させることができず、出走を取りやめすることになってしまいました。しかし、この間練習することもままならずで、走ることができるようになったのは4月に入ってからのこと。5月に開業してからは何かと大変なことが多くて、走ることができない日が多くなってしまい、去年はここ4〜5年で一番走っていない一年になってしまいました。
私の周りにはたくさんのラン仲間がいて、彼らはコンスタントに走っています。そんな彼らと自分を比較しては「こんなに走れていないだなんて、ダメだな」といつも思っていました。また、過去の自分とも比較して「去年までは10キロなんて軽々走れていたのに、今は10キロ走るのが精一杯だなんて、情けないな」と思ったりもしていました。
そうなると、どういうことが私に起こっていたか…と言うと「10キロも走れないなら、走っても意味がない」とか「走る時間に余裕がなくてあくせくするくらいなら、いっその事、走らない方がいいんじゃないか」とか言い訳して、走らないことが多くなってしまったんです。走らないことが多くなればなるほど、走ることができなくなってくる。走ることができなくなってくると、楽しくない。楽しくないから、走らない。こんな悪循環ループが、あっという間にできちゃいました。
「洞爺湖マラソンにもエントリーしたことだし、そろそろ本格的な練習をしなければ!」と思いながらも重い腰をあげることができなかった私が、自分自身を振り返って、気づいたことがありました。それは何かというと、現在、自分がおかれている現状を受け入れて、「これならできる」という目標を適切に設定することができていなかったということ。
いろんな意味で安定していた前職と比べて、何かと自由に時間が取れそうで取れない今の仕事は、なかなかリズムがつかめない。だから、以前と比べて定期的なランニングの時間の確保が難しいのが現状なのです。また、独立開業したばかりの私にとっては、仕事に費やす時間の方が今は大切。だから、以前のようにランニングに十分な時間を費やせないのはある意味当たり前のことなのに、その時間を捻出できないのは「私がダメな人間だからだ」と思っていたところもあります。でも、本当に私がダメな人間だからなのでしょうか?いやいや、たまたま、今が趣味よりは仕事を頑張る時期なだけ。そういう現状を私自身が受け入れることができていませんでした。また、性格ながら、決めたら「絶対にやらなくてはならない!」とついつい完璧主義的な思考に囚われちゃうところもあるんですよね。
「洞爺湖マラソンにエントリーしたからには、完走しなければならない!そのためには、少なくとも数回は30キロオーバーの練習をしなければならない!」
そんな風に思っちゃっているところ、あります。今は、10キロちょっとですら「結構、キツイな〜」と感じているのにね〜(苦笑)。だから、30キロは気が遠くなりそうな距離。でも、ただ、これは”今の私”にとっては現実的な目標ではないんですよ。単純に目標が大き過ぎ!そんな高い目標を掲げるからできないんです。だから、自分に「ダメ出し」しちゃうんです。他人や過去の自分と比べたら取るに足らない目標なのかもしれないけれども、小さな目標を設定して、それを達成したときには「自分にOK」を出す。それが自然にできるようになると良いですよね。
私の昨日のランはたったの10キロ超えだったので、正直な所「自分を褒める」には値しないと思っています。それに「自分を褒める」って、どこかくすぐったくないですか?でも、「自分を褒める」まではいかなくとも、今の私にとっては「OK」なのです。しかも、気持ちよく、楽しくできたのだから、尚よし!そうやって、ダメ出しではなく「自分にOK」することによって、楽しんで自然な形で行動が変化していくことができたら、結果だけでなく、自分に対する自信の回復にもつながっていくのではないでしょうか?
何かしらの変化を望むとき、「早急に結果を出したい!」と焦る気持ちから大きな目標を掲げてしまいがちですが、それが達成可能な現実的な目標であるか否かが十分に検討されていないことが多いものです。そんな状況では「自分にOK」が出せないのも無理はありません。
「自分にOK」を出すことで促される行動や思考の変化、そして、育まれる自信。カウンセリングを通して、自分のものにしてみませんか?経験豊富な臨床心理士が、しっかりサポートします。
カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士 向 裕加