カウンセリングオフィスProgress

English Page

カウンセラーブログ

トップページ > カウンセラーブログ > 小心者の私のストレスマネジメント その3

小心者の私のストレスマネジメント その3

札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

昨日は寒さが和らいで、積もった雪が溶けていましたね。そんな中、私は、たくさんいただいたユリ根をお裾わけすべく、今季初の雪上実家ランを決行しました!豊平川の堤防沿いには、銀世界が広がっていました。青空とのコントラストが実に綺麗でしたよ。寒い冬ではありますが、夏とは異なる美しさに触れることができたとき、その良さを改めて実感します。
そして、この時期、こたつで丸くなっているはずの我が家のこちらの方たちは…
ご覧の通りです(笑)。月曜日の朝から、こんなグデングデンの状態。そもそも、猫に月曜日も朝も関係ないんですけどね〜。生まれ変わることができるのなら、来世は猫になってみたいな〜と思う今日この頃です。

さて、先週からシリーズでお届けしているストレスマネジメントのお話。前回はストレスの有り様を具体的に理解するために、「ストレス」をストレス状況とストレス反応を分けて考えてみましょう!というお話でしたね。本日は、もう少し踏み込んで4つに分けられる「ストレス反応」とその関連性についてお話していこうと思います。

「ストレス反応」とは、ストレッサーに対して示す様々な反応のことでしたね。

このストレス反応は色々な形となって出現しますが、大きく下記の4つに分類することができます。

  1. 頭の中に現れるストレス反応
  2. 気分や感情に現れるストレス反応
  3. 行動に現れるストレス反応
  4. 身体に現れるストレス反応

1. 頭の中に現れるストレス反応
…とは、ストレッサーが私たちに降りかかってきたとき、私たちの頭の中には、様々な考えやイメージが浮かんできます。それが〈頭の中に現れるストレス反応〉です。私の例でお話しすると、「断ったら、どう思われるかな?怒らせてしまうかな?嫌われるかな?」という考えが、これにあたります。また、その年上の男性の怪訝そうな顔つきのイメージも浮かんできました。これも〈頭の中に現れるストレス反応〉のひとつです。

2. 気分や感情に現れるストレス反応
…とは、頭の中ではなく、心で感じる(そして、短い言葉で言い表すことができる)その時々の感覚や気持ちのことです。私たちは日常生活の中で実に色々な感情を経験しています。ポジティブなものもあれば、ネガティブなものもありますが、ストレス反応として生じる気分や感情はどちらかというとネガティブなものが多いですよね。先日の私は、不安や心配、気掛かりといった感情を経験していました。これが、まさに〈気分や感情に現れるストレス反応〉だったといえます。

3.身体に現れるストレス反応
…とは、身体の内側や表面に現れる、主に生理的な反応のことを指します。先日の私の例だと、不眠、胸が苦しい、口渇、浅い呼吸、胸のドキドキなんかが〈身体に現れるストレス反応〉にあたります。

4.行動に現れるストレス反応
…とは、外側から見てわかるその人の動作や振る舞いのこと。第三者から見てもわかるその人の動きすべてが「行動」ととらえるのです。私の寝返りをうつ、水を飲む、深呼吸をする…という動きは、すべて〈行動に現れるストレス反応〉となります。


このストレス反応の4つの領域は、相互作用していて、互いに影響を及ぼし合っているというのがポイントです。下記のような図のイメージです。
「断ったら、どう思われるかな?」「怒らせてしまうかな?」「嫌われてしまうかな?」という私の〈頭の中に現れたストレス反応〉によって、「不安」「心配」「気掛かり」という〈気分や感情に現れるストレス反応〉が生じ、これらの〈気分や感情に現れるストレス反応〉のせいで「眠れなくなる」という〈身体に現れるストレス反応〉が生じていました。

この「眠れなくなる」状態は、私の新たなストレッサーとなりました。「このまま眠れなかったら、明日、私の身体はぐったりになる」「早く寝なければ!」という〈頭の中に現れたストレス反応〉によって、「不安」や「焦り」を生じさせ、焦りによって「胸が苦しい/ドキドキする」といった〈身体に現れるストレス反応〉が引き起こされました。深呼吸をしてみたものの、状況は改善されないので、更に「やばい。寝れない!どうしよう!?」という考えが浮かび、焦りや不安が加速されて、呼吸も浅くなってくる…。あっという間に、堂々めぐりの「悪循環」の形成です!

あれこれ考えてしまったり、くよくよ考えがちな人は、この「悪循環」が知らず知らずのうちに形成されてしまっていることに気づいていないことが多いです。これに気づいたからと言ってストレスが解消されるわけではありませんが、「自分に何が起こっているのか?」を具体的に理解することは重要です。というのも、「この悪循環からどうやって抜け出すか?」を考えるためには、「どうなっちゃっているのか」を知らなければ、手立て(戦略)を考えることができないからです。

人は「よくわからない」ことに対して、不安を覚える生き物です。それは、少しでも「わかる」ことで不安を軽減することが可能ということでもあります。ですから、わけもわからずに「悪循環」に振り回されているよりは、少しでも「自分はこんな悪循環に巻き込まれているんだ。どうりでしんどいわけだよね」と理解できれば、苦しさや辛さは緩和されます。だからこそ、「自分はどのような人間なのか?」を知ることが何よりも重要なのです!

あなたは、どのようなストレスの悪循環に巻き込まれているのでしょうか?これも上の図のようなチャートに書き出してみることをオススメします。書き出すだけでも、かなりスッキリしますよ!

次回は、この悪循環から抜け出す手立て(コーピング)についてお伝えしていきたいと思います。

カウンセリングオフィスプログレス
臨床心理士  向 裕加

English Page


lgbt Ally
lgbt Ally

カウンセリングオフィスprogress

〒060-0042
札幌市中央区大通西1丁目14-2 桂和大通ビル50 9F