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あなたのお酒の飲み方、大丈夫ですか?

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

明日からとうとう12月ですね!毎年のことながら、1年という月日があっという間に過ぎていくことに、驚きと焦りを感じずにはいられません。きっと、12月はいつも以上にあっという間に過ぎ去っていくことと思います。

さて、先日、CHAGE & ASKAのASKAさんが再逮捕されてしまいましたね。正直なところ「やっぱりな」というのが、私の率直な感想でした。というのも、薬物依存からの回復には本人の相当な覚悟に加えて、しっかりとした治療やサポートが必要だからです。薬物依存からの回復は本当に難しい。ですから、依存にならないようにすることが大切だと思います。

さて、薬物依存というと覚せい剤やコカインなどの”薬”をイメージしがちですが、私たちにとって一番身近な薬物は何だと思いますか?

「え!?」と思うかも知れませんが、私たちにとって一番身近な薬物は「アルコール」です。アルコールは合法的に手に入れることができるため(未成年者を除く)、「薬物」だという認識があまりないと思いますが、アルコールも実は立派な薬物です。忘年会&新年会シーズンの本格的な到来と共に飲酒量が増えるこの時期、私たちにとって一番身近な薬物である「アルコール」の危険な飲み方について考えてみたいと思います。

昔から「酒は百薬の長」と言われているように、私たちの生活の中でアルコールは万能薬のように位置づけられてきました。その反面、徒然草に「百薬の長とはいへど、万の病は酒よりこそ起れ」という記述があるように、万病の元ともなり得る危険性も昔から指摘されています。

お酒を飲んだことがある人なら、「お酒を飲んだら眠くなった」とか「お酒を飲んだら気持ちが明るくなった」という感覚を多少なりとも経験したことがあるかと思います。その経験から、なかなか眠れないときにお酒を飲んだり、落ち込みや緊張、不安などを和らげるためにお酒を飲む人がいますが、これは実に危険なお酒の飲み方であることに要注意です!

このようなお酒の飲み方は習慣化されやすく、毎日のようにアルコールを摂取し続けていると、身体に耐性ができてきます。「耐性ができる」とはお酒に酔いにくい体質になるということで、同じ量のアルコールでは同じ効果を得るには不十分になってきます。

例えば、1杯のビールで寝つくことができていたのが、しばらくすると1杯のビールくらいでは眠ることができないので、ビールが2杯、3杯へと増えていきます。また、酎ハイ1缶飲んだら嫌な気持ちが晴れてスッキリした!という感覚も、お酒を飲み続けていると、同じスッキリ感覚を得るためには1缶が2缶、2缶が3缶必要になる…というようにあっという間に増えていくことになるでしょう。

この「心地よさ」(眠ることができる、気持ちが晴れる)をまた味わいたいがゆえにお酒を欲する心理がアルコールの「精神依存」であり、それがお酒を飲むという行動を加速させ、終いには自制心が効かない状態に陥ってしまいます。また、アルコールの摂取が多量になると「身体依存」も形成されてきます。お酒を飲まない状態だと、手の震えや意識障害などの離脱症状(禁断症状)が出てくるため、それを回避したり緩和したりするためにお酒を飲むという行動が繰り返されるのです。

このようにして、一旦依存が形成されてしまうと、その悪循環から抜け出すのは簡単ではありません。そのために職を失ったり、家族が崩壊してしまったり、犯罪を犯してしまったり…人生を棒に振ってしまう人も少なくないのが現実です。だからこそ、そうならないようにお酒の力を借りなくても対処できる力を身につけることが大事です。

不眠を訴える人の多くから「一旦、薬を飲んでしまうと、依存になってしまうのでは?」という声をよく聞きますが、アルコールより睡眠導入剤などのお薬の方がよっぽど依存性が低いです。ただし、合ったお薬を正しく服用することが重要です。睡眠導入材は市販されているものもありますが、自己判断せずに心療内科や精神科を受診して、必ず専門家に相談して下さい。

また、落ち込みや不安、緊張などは、カウンセリングを通して改善/緩和することは可能です。当オフィスでは、最終的にはカウンセリングを受けなくても自分で自分を上手に助けること(セルフヘルプ)ができるようになることを目標に、自己分析と様々なコーピングスキルを身につけるアプローチをとっています。お酒に頼ることなく自分自身でストレスマネジメントできるようになれば、長い目で見ると、自分自身にもお財布にも優しいかと思います。

もし、自分自身の主なストレス対処の方法が「お酒」ということでしたら、少し別な方法を一緒に考えてはみませんか?カウンセリングオフィスプログレスが、お酒に頼らないストレスマネジメントの仕方を提案させていただきます。

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