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部下や後輩の話を聴くときに役立つ3つのポイント

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィスプログレスの向 裕加です。

昨日の夜から今朝方にかけて大荒れのお天気ということで警戒していたのですが、朝起きてみると案外穏やか。拍子抜けしてしまいましたが、最近のお天気は急変しやすいので、引き続き気を付けたほうが良さそうですね。

さて、先日、ある男性にこんな相談を持ち掛けられました。

「部下の話を聴くときのポイントを教えてほしい。どうしても気が短くて、同じ話をされてイライラしてしまうんですよね~」

上司や先輩の立場として、部下や後輩の相談にのる際、この方と同じように感じている方は多いのではないでしょうか?今日は、カウンセリングの理論やテクニックに基づいた、話を聴くときの3つのポイントをご紹介したいと思います。

① 感情に焦点を当てる
ある程度の地位を既に確立している方で、特に男性に多くみられるのは「結論から話して!」というアプローチの仕方。論理的、かつ合理的な問題解決へのアプローチであることには間違いないのですが、困っている人は、まず自分の「困っている」「大変だ」「不安なのだ」という気持ちを受けとめてもらいたいもの。それなのに、「結論は?」と言われてしまうと「やっぱり相談しても無駄なんだ」と感じてしまいます。

なので、「それは大変だったね」「そんなに困っているとは知らなかった。気づかなくて申し訳ないことしたね」「勇気をもって話してくれたんだね。ありがとう」 などと、まずは相手の気持ちを汲みとるところからスタートしてみてください。、

② 問題解決はしなくても良い
相談や悩み事をもちかけられると、相談をもちかけられた方は、無意識のうちに「何とかして問題を解決せねば!」という気持ちになりがちです。だから、「こうしてみたら?」「ああしてみるのは?」と何かしらのアドバイスを一生懸命するのですが、そういうときに限って相手は「はあ、そうですね」などといった煮え切らない態度をとったりしませんか?そして、そんな相手の態度にイラっとしたりしちゃうんですよね。

ですが、問題は解決しようとしなくてOKです!なぜならば、大事なのは対話できる相手がいるということだから。

自分が考えていること、思っていること、感じていることを言葉にすることで、こころの中で漠然とモヤモヤしていたものに形をつけることが可能になります。そして、言葉として形づけられたものは、耳を通して脳内に入っていくことで初めて意識化されます。また、言葉にするということは、自分の内側にあるものを一旦自分の外に出すということでもあります。外に出すことで、自分との距離をとることが可能になる。つまり、問題を客観視できるようになるのです。これは、まさしく新たな気づきや発見を促すプロセス。なので、話しているうちにこころの整理がついて、勝手に問題や悩みが解決されていた…ということも、実際は少なくありません。ただ、これはひとりでは、なかなかできませんよね?まあ、できないことはないのですが、ひとりでしているところを他の人に見られたら、ちょっと怪しい人に思われてしまう可能性はあります(汗)。なので、対話する相手がいた方が良いのです。

相談された側としては、問題解決に繋がっているとハッキリわかるような相手からのリアクションが欲しいところですが、話始めたときよりも相手の声のトーンが上がったり、顔つきが変わった(笑顔が見られるようになった)りしていたら、こころの中でガッツポーズしちゃってください!それはうまくいった証拠ですから!

③ 時間制限を設ける
悩み事や相談をもちかけられたとき、時間のこと、気になりませんか?ダラダラと同じ話の堂々めぐりをされると、「こっちだって、忙しいのに!」とイライラが募ってしまいます。そのイライラは間違いなく相手にも伝わってしまうので、ギクシャクした話しづらい雰囲気になってしまう可能性もあるのです。

ですから、話を聴くときには、時間制限を設けるのが得策です。例えば、20分なら時間が取れそうなら、相手に予め「20分だけしか時間が取れないけど、話は聴くよ」と伝えると良いでしょう。仕事でもそうだと思うのですが、ゴールや終わりが見えていた方が気持ちを楽にして向き合えますよね。ただし、その20分は相手の話を真剣に聴くことに徹してください。また、時間制限を設けることで、相談をもちかけてきた本人も「時間は無駄にできない!」とスイッチが入ります。ですから、話があっちこっちに脱線したり、ダラダラと同じ話を堂々めぐりしたりするのを回避することができるんですよね。

これらは、カウンセリングをする上では基本中の基本。今回は職場で部下や後輩の対応にお困りの方を想定して記事を書いてみましたが、これはどのような関係性においても応用は可能ですし、そんなに難しくもありませんので、ぜひ、みなさんの日頃の生活の中でも実践してみていただきたいと思います。

しかしながら、それでも「どうやって対応したら良いのだろう?」と対応に頭を抱え込んでしまうケースもあるでしょう。そのようなケースに対して、当オフィスではコンサルティングもしております。お気軽にご相談くださいませ。

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