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カウンセリングという選択肢

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

不安定だったお天気もようやく落ち着いてきて、昨日と今日は青空が広がりましたね。
すっかり空が高くなってしまい、雲も心なしか秋模様。暑くも寒くもない気温で過ごしやすくなって、大通公園の芝生では3〜4歳くらいの保育園の子どもたちが笑顔で元気に駆けまわっていました。そんな何気ない日常の一コマにこころが和みました。

先日、ある会に出席させていただきました。はじめましての方が多かったので、私の自己紹介をさせていただいたところ、「(こころ、精神が)病んでる」という言葉が行き交い始めました。このこと自体は日常茶飯事のことなので、それほど驚きではないのですが、その言葉を耳にするたびに私のこころはチクリと痛みます。

そして、その翌日にある方とお話をしていたとき、こんなことが話題になりました。「心療内科や精神科に行く、カウンセリングを受けるということは『気が狂っている』と自らが認めることになる。みんな、それを認めたくはないけれども、助けは欲しい。だから、占い師のところに行ったり、スピリチュアルな人のところに行ったり、宗教とかにハマっちゃったりするんじゃないかな?」

開業する前は医療や教育という業界で仕事をしていた私は「カウンセリング」というものが何であるのか?ということに対してある程度の知識や理解がある人たちに囲まれた環境の中で仕事をしてきました。また、「うつ」や「発達障害」、「メンタルヘルス」ことを扱うことが日常でしたし、多くのメディアでもこれらのトピックが取り上げられることが多くなったこともあり、一方的に「カウンセリング」や様々な「こころの問題」についての認識は、社会の中でかなり浸透しているだろうと想像していました。

が、開業をして、心理職という狭い業界から一歩外に踏み出てみたところ、案外「カウンセリング」というものは知られていなことが分かり、「(こころが)病んでいる」とか「気が狂っている」というネガティブなイメージや偏見という「壁」が未だに存在していることに気づかされました。私にとっては軽くショッキングな出来事だったのですが、現実を突きつけられた瞬間でもありました。

カウンセリングオフィスを開業するにあたって、この「カウンセリング」というものが特別な人のためのものではなく、みなさんの日常生活の一部として位置づけられるように広めていきたいという思いもあったので、それをどう実現させていくことができるのか?という課題を与えられたようにも感じています。

「これだけ『こころの問題』が増えてきているにもかかわらず、カウンセリングが何か特別な人が受けるもの…という印象が払拭できないのはなぜだろうか?」

そんなことを私なりにじっくりと考えてみて、たどり着いた答えはこうでした。

どこに相談したら良いのかわからない問題が増えてきている。

明らかな症状がないので心療内科や精神科に行くほどではないけれども、このままでは辛すぎる。でも、両親や兄弟に相談できるようなことではなく、そんな悩みを打ち明けられるような親しい関係の友だちはいない。ましてや、学校の先生や会社の上司なんかに相談できる訳もなく…。この辛い状況をどうにかして抜け出したいと思いながらも、「どこに行っていいかわからない」とグレーゾーンで彷徨っている人は恐らくとても多いと思います。

また、このような辛い状況を作り出している問題の多くは、「人間関係」に起因しています。家族関係、親子関係、夫婦関係、恋愛関係、友人関係、ママ友、職場での人間関係…etc.。人間関係に悩み、明らかなうつ状態に陥っていたりするのであれば話はまた別ですが、大抵の場合、辛い状況にありながらも、何とか仕事や学校にはかろうじて行くことができていたり、日常生活を送ることができている。となると、医療の対象にはなり得ない。「だったら、どこへ相談に行けば良いのか?」と迷うのも当然のことかと思いますが、そんなときに「カウンセリング」という選択肢があるということを頭の片隅にでも置いていただけると嬉しいです。

街角で占い師さんの順番待ちをしている行列を見て、そのくらい「カウンセリング」もみなさんの生活に浸透すると嬉しいな〜と思った週末でした。お問合せは、お気軽にどうぞ!
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臨床心理士  向 裕加

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