カウンセラーに相談するメリット
札幌市中央区にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。
昨晩の夜の札幌は、すごい強風が吹いていましたね。我が家は築37(38?)年の古〜いマンションのため、強い風が吹くと窓が揺れます。昨日は「ガタン、ガタン!」と窓が揺れて大きな音を立てていたのですが、寝る前に大運動会を開催していた我が家のニャンコたちは、そんな音も気にすることなく熟睡しておりました(ある意味、羨ましい)。道内の各地で水害や倒木、停電などの被害が出ていますが、早く元通りの生活ができるように祈ると同時に、土砂災害などまだまだ注意は必要な場所もありますので、くれぐれも気をつけていただきたく思います。
さて、突然の質問なのですが、困ったときや悩んだとき、みなさんは誰に相談されますか?両親や親戚、友人や恋人、職場の上司や先輩、はたまた、学校の先生でしょうか?それとも、その道のプロに相談されますか?
困ったときや悩んだときにあれこれと独りで考えていると、どうしても煮詰まってしまい、考えが堂々めぐりするということを経験された方は少なくないと思います。もちろん、私自身も経験があります。こんなとき、相談する相手によっては、自分自身の中にあったはずの答えが見えなくなってしまうことがあるので要注意です。
例えば、あなたが30代前半の女性で、「今付き合っている人から『結婚しよう!』と言われているけれども、『この人で本当に良いのだろうか?』と踏ん切りがつかない」と悩んでいるとしましょう。
このような場合、自分のことをよく知る両親に相談したり、楽しい結婚生活を送っている職場の同性の先輩や友人に相談したりするかも知れません。
楽しい結婚生活を送っている先輩や友人は、自身の経験から「結婚は良いわよ〜」と勧めてくるかもしれませんし、あなたのことを大事に思う両親は、あなたが辛い道を歩まないためにも「後々にうまくいかないで離婚するくらいなら、こころの準備が整ってからでも良いのでは?」とアドバイスするかもしれません。
こうなってくると、何をどうして良いかが分からず、さらに迷いが出てきます。そして、「経験者がそう言うのだから間違いないはず」とか「自分のことを大切に思ってくれている両親が言うことなんだから、言うことを聞けばいいんだ」などと、自分のこころの声に耳を傾けるどころか、変に自分を納得させようとするかもしれません。ますます、あなたが望んでいることは声を潜めてしまうでしょう。
経験者に相談することで解消される不安も確かにありますが、経験者=正しい答えを出せる人…ではありません。大切なのは、耳を澄ませて自分のこころの声を拾いあげ、自分がこころの底から望んでいることは何であるかを理解し、納得した上で決断をすることなのです。それが、あなたにとっての「正しい答え」なのです。
身近な人に相談するメリットは、日常生活の中で年月をかけて交流してきた分、信頼関係が既に構築されているということ。自分のことをある程度理解してくれている人には、話しやすいですし、相談ももちろんしやすい。それは間違いなくメリットであると思います。その一方で「身近な人の気持ちを台無しにしては申し訳ない」などの気持ちが起こりやすく、こころの声にアクセスすることが難しくなってしまうのも事実です。そうなると「自分らしい決断」ができず、後になってから後悔が生じてくる可能性もあります。
一方で、第3者であるカウンセラーとは信頼関係を一から構築していかなければなりません。ですから、若干の時間がかかるというデメリットはあるものの、「カウンセラーの言うことを聞かなければ申し訳ない」などといった罪悪感が生じることはあまりありません。また、カウンセラーの役目は「こうしたら良い」「ああしたらダメだ」という価値判断をするのではなく、相談者のこころの寄り添いながら、その人が自身のこころの声にアクセスすることができるように促すこと。ですから、自分が「こころから納得できる答え」にめぐりあうことができるでしょう。
人は「こころから納得できる答え」にめぐりあうことができたとき、たとえそれが成功であろうと失敗であろうと、自身が下した決断とその結果に責任を持つことができるものなのです。それが「自分らしく生きる」ことなのではないでしょうか?「自分らしく生きる」ためにも、自分の「こころの声」にアクセスしてみませんか?経験豊富な臨床心理士が、そのお手伝いをさせていただきます。
カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士 向 裕加