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メンタルヘルスの重要性 ー ロイヤルファミリーが訴える「語ることの大切さ」

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

週末から札幌ではグッと気温が上昇して、今日は真夏日の札幌ですね。みなさんはいかがおすごしですか?昨日、我が家の近くを救急車が5回ほど通っていきました。いつもより多い救急車の出動は熱中症のせいでしょうか。みなさんも気をつけてくださいね。

さて、私たちがこのように日頃から身体の健康に大きな注意を払っているのと同じくらいに「こころの健康(メンタルヘルス)に対する意識を高め、偏見をなくすことが大事」であると訴えているのは、イギリスのロイヤルファミリー、ウィリアム王子とキャサリン妃、そして弟のハリー王子。彼らは現在イギリスで”Heads Together”というキャンペーンを展開中です。

メンタルヘルスの問題を抱えているにもかかわらず、周りからの偏見や評価を恐れて他者からの助けを求めることができず、人知れず悩んでいる人はイギリスにも未だ多くいるそうです。その人たちが適切な援助を受けるためには、現在のメンタルヘルスを取り巻く問題に対する差別や偏見をなくしていくこと、そして国民が普段からメンタルヘルスについて語り合うことができるようになることが必要であると、お三方は考えられています。

7月にヘンリー王子はこの"Heads Together"のチャリティーイベントの一環として、メンタルヘルスの問題を抱えているスポーツ選手やその家族などをケンジントン宮殿に招いてBBQをしました。その際にヘンリー王子は以下のようなことを語られています。

「(自分の母親ダイアナ妃の死について)28歳まで、ずっと話さなかったことを後悔している。誰かに語ることができる限り、傷つくことはそれほど問題ではない。それは弱さではない。弱さとは、(メンタルヘルスの)問題を抱えているにもかかわらず、それに気づこうとせずにいることだ」…と。

このチャリティーイベントには多くのスタースポーツ選手が参加していました。やはりスポーツというシビアな勝負の世界で生きていた彼らは、日々直面するプレッシャーとの闘いからうつや不安障害に陥ってしまっていたとのこと。しかしながら、周りは「何かが違う」と感じながらも気軽に本人に「どうかしたの?」と尋ねることもできず、当の本人たちも「実は…」と気軽に他の人に打ち明けられる環境でもなかったことから、誰にも話すことができず、助けを求めることなく苦しんできたそうです。

立場は違えども、ヘンリー王子ご自身も母親のダイアナ妃の死後に同じような苦しみを経験したのでしょう。誰かに語ること、つまり助けを求めることの大切さや重要性について、いろいろな方たちと話している姿からは、このキャンペーンに対する強い意気込みが感じられました。

また、ヘンリー王子はこのようなことも同時に語られています。「公の場では"tough exterior"(外観からは強い人間であること)を装っていても…ロイヤルファミリーであろうと、兵士であろうと、スタースポーツ選手であろうと白人のタクシー運転手であろうと、父、母、子どもであろうと、メンタルヘルスの問題は誰にでも起こりうることなんだ」…と。

自分自身もメンタルヘルスの問題を抱えていたのだということを認めた上で、誰しもに起こりうる問題についてみんなでしっかりと考えていこう!と力強く問題提起されているヘンリー王子に、今までとは全く異なった印象を抱いたのは私だけではないと思います(なんせ、やんちゃなイメージしかなかったもので…)。このBBQのときの様子は”Heads Together"の公式サイトにアップされた動画から観ることができますので、興味のある方はこちらからどうぞ! → 『Sports Stars Talk To Prince Harry About Their Struggle And Support』

実は、この”Heads Together"というキャンペーンは2017年のロンドンマラソンの"Charity of the Year"に認定されています。かなり大きな規模のチャリティになると思うので、もしロンドンマラソンをチャリティ枠で走るという方がいらしたら、"Heads Together"へ寄付してみてはいかがでしょうか?今日、一般エントリーが始まった東京マラソンでも、将来的にはメンタルヘルス問題に熱心に取り組む団体に寄付できるようになることを切に願っています(そのときは、チャリティ枠で走りたいと思います!)。

メンタルヘルス対策に関してはまだまだ欧米から遅れをとっている日本。私も日本のメンタルヘルスの向上に少しでも貢献できるように頑張りたいと思っていますが、まずは地元の札幌、そして北海道からですね!カウンセリングオフィス プログレスは、札幌に住む、そして、北海道で暮らすあなたのこころの健康を全力でサポートいたします!

カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士  向 裕加

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