札幌大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

今朝もピーカン晴れの札幌。
実に気持ちが良くて最高の夏の日なのですが、悩みが一つ。
自宅からオフィスまでは徒歩で通勤しているのですが、
最近、汗のかき方が半端じゃないのです。
今日も気持ちが良いな〜と思いながら歩いていたのですが、
オフィスに到着した途端に滝のように流れ落ちる汗（文字通りです！）。
「汗が出るのは、代謝が良い証拠！」とは言えども、
女性としては恥ずかしい限りでございます。
何か良い汗対策をご存知の方は、是非とも教えてください！

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さて、本日は「あなたのためを思って言ってるんだよ！」というセリフは、
本当に「あなたのため」なのか？について考えていきたいと思います。

「あなたのためを思って言ってるんだよ！」のセリフには、
「私だって、こんなことを言うのは本当や嫌なんだけど…」
「他の人は言わないから、私が”あえて”言うけど…」
などのバリエーションがありますが、
大体どれも意味合いや言いたいことのニュアンスは同じです。
そして、誰しもが過去に一度は、このようなセリフを
誰かに言われた経験があることと思います。

言ってくれた人に感謝し、言われたことを謙虚に受け入れれば、
それは自己成長に結びついていくだろうという仮定の下に
このようなセリフが発せられているわけですが、本当にそうでしょうか？

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「あなたのためを思って…」と言う本人は、全く気づいていないのですが、
その言葉の裏には相手を自分の思い通りにしたい、コントロールしたい、
という欲求が隠されています。

「あなたの将来のためを思って言うけど、
　　　無名なA大学よりも有名なB大学に入学した方が良いと思うわ」

…というようなことを言うお母さん、実際にたくさんいそうですよね。
このお母さんが大事にしているのは、子どもの希望よりも自分の希望。
でも、「無名なA大学じゃなくて、有名なB大学にしなさい！」とストレートに言ってしまったら、
子どもに「うちの母親は、なんて理解のない親なんだろう！」と反発されたり、
批判されたりするので、「あなたの将来のためを思って…」という前置きを付けるのです。

「私だって本当はこんなことを言うのは嫌なんだけど、
　　　そんなに出しゃばっていたら、後々、つまはじきにされるわよ」

…と後輩の女性社員に進言するお局さま。
お局さまが心配しているのは、後輩の女性社員がつまはじきにされることではなく、
彼女が自分の思い描く”理想の後輩像”とは一致していない後輩の態度。
「出しゃばるな！」「おとなしくしなさいよ」と率直に言ったら
後輩を自分の思い通りにさせようとする自己中な先輩になってしまいますが、
「私だってこんなことを言うのは嫌」と前置きすることで、
「私は、嫌な思いを我慢してでも、後輩のためを思う良き先輩」
ということをアピールしているのです。

「あなたのため」と言われた方は言われた方で、言われたことに従わないことは
「自分の事を真剣に考えてくれる相手の善意を踏みにじること」と思いがち。
相手の善意を踏みにじることで生じるであろう変な罪悪感を回避するため、
「あなたのためを思って…」と言った人の思惑通りの行動を取ってしまうのです。

つまり、「あなたのためを思って…」という言葉は「あなたのため」ではなく、
本当はそう言った本人の「自分のため」に存在しているんです！
「あなたのためを思って…」と言われた方が、そう言った本人との
人間関係にストレスを感じてしまうのも、無理もありません。

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本当に「あなたのために…」と思っている人は、そんな言葉を口に出したりはしません。
むしろ、黙って見守っていてくれるものです。

「あなたのために…」と言われたことで自分が変な罪悪感に苛まれたり、
自分のためを思って言ってくれたアドバイスを素直に受けとめられない自分は、
「ダメな自分だ」などと自己嫌悪に陥るようなことがあるようでしたら、
それはあなた自身の問題だけではなく、
その人との関係性そのものを見直す時期なのかもしれません。

あなたのことを本当に思ってくれている人は誰ですか？

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カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士　　向　裕加