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あなたをイラっとさせる人

札幌大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

先週お話した通り、日曜日サロマ湖で開催された
100キロのウルトラマラソンの応援に行ってきました。
残念なことに天気予報が的中して、レース中は終始雨。そして、寒い。
それでも、たくさんのランナーさんたちが最後まで諦めずに
ゴールを目指して頑張って走る姿は、とても素敵でした。
私も、いつかは挑戦してみたいですね。

さて、話はガラリと変わりますが、
あなたの周りにあなたをイラっとさせる人はいますか?

特にその人自身が嫌いなわけではなく、むしろ好意的に思っているくらいなのに、
その人に接している時、ちょっとしたことで腹が立ったり、ムカついたりする。
そして、そんな気持ちになる自分が意地悪な人間に思えてきて自己嫌悪に陥る。
そんな経験をしたことがある人は、私だけではないと思います。

ちなみに、私の場合は、「甘え上手な人(同性)」に
イラっとさせられることが多いですね。
街中で「え〜、私、それできな〜い」などと
彼氏らしき男性に甘えている女性を見ると、
「そのくらい自分でやれよ!本当は出来るくせに〜」
という脳内トークが発動され、直後にイラっとしてしまいます(笑)。

人は、自分が抑圧している(禁止している)ことを
目の前でされるとイライラしてしまいます。
例えばですが、自分が真剣にダイエットをしているのに、
目の前で自分の大好物であるケーキを美味しそうに食べられると、
多少なりともイラっとしたり、ムカついたりしますよね。
それと同じ理屈です。

ですから、甘え上手な人に接してイラっとする人は、
自分で自分に「甘えてはいけない」「頼ってはいけない」などと
「甘えたい」「頼りたい」という欲求を抑圧(禁止)しているので、
素直に誰かに甘えたり、頼ったりしている人を見ると、
こころの奥底で「私はこんなに我慢しているのに!」と
頑張っている自分を蔑ろにされた気持ちに勝手になってしまうのです。

私のように「甘え上手な人」にイラっとさせられる人は、多分、
「甘えてはいけない」
「しっかりしなければならない」
「このくらいは自分でできて当然」
「迷惑をかけてはならない」
といったような脳内トークに支配され、
「私は、絶対にあんな人のようになりたくないわ!」
「あんな風に振る舞うだなんて、みっともない!」
という脳内トークで、更に自分に追い打ちをかけ、
何でもかんでも自分ひとりで頑張ってしまいます。

でも、そんな脳内トークとは裏腹に、
感情のレベルでは、人一倍強い
「甘えたい」「頼りたい」
という欲求が存在しているのです。

「いやいや、甘えている人が嫌いなんだから、
 そもそも『甘えたい』って欲求なんかは
 私の中には存在しないんです!」
と、なかなか認められないかも知れませんが、
「甘えたい」という欲求が全くないのであれば、
甘えている人を見ても、刺激されることはありません。
刺激を受けるということは「甘えたい」
という欲求が反応しちゃっている証拠なのです。

イラっとさせられるポイントは、人によって違うと思いますが、
基本的には、同じようなこころの仕組みによって引き起こされる現象で、
先に述べた通り、「〜すべき」「〜してはならない」
という脳内トークに支配されていることが多いです。
ですから、この「べき」的思考を手放すことが大事です。

最近、私が気に入っているアプローチは、
マインドフルネスの中の一つの「と思った」というワーク。
(マインドフルネスとは…自分自身の周りの環境やそれに対する反応に
 リアルタイムで意識を向けて、受け止めて、味わって、手放すこと。
 最近注目されている心理療法のアプローチです)

どうやってするのか…というと、いたって簡単です。
先の私のエピソードを用いて説明したいと思いますが、
「そのくらい自分でやれよ!本当は出来るくせに〜」
という脳内トークが発動されたら、
その後に「…と思った」と付け加えるだけです。

「そのくらい自分でやれよ!…と思った」
「本当は出来るくせに〜…と思った」

この「と思った」を文章の後に付けることで、
少し感情と距離を置くことが可能になります。
全くイラっとしない訳ではありませんが、
刺激が少なくて済むので、気持ちが落ち着きますよ!
簡単なので、是非とも試してみてください。

イラっとさせられることは日常よくあることですが、
このようなネガティブな感情は、しっかりと向き合って
「なぜ、自分はこのような気持ちになるのか?」
と考えることが少なく、スルーされてしまいがちです。

こころの問題が他の問題と異なるのは、
原因の解明=問題の解決ではないという点。
しかしながら、原因を明らかにすることは
自己理解を深めてくれると同時に、
新しい気づきを促してくれることでしょう。

些細なことでイラっとしてしまう。
自分が自分に抑圧(禁止)していることとは、一体何だろうか?

イライラの原因を明らかにしたいとお考えでしたら、
当オフィスでそのサポートをすることも可能です。
お気軽にお問合せください。
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臨床心理士 向  裕加

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