過剰な期待とイライラの関係
札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。
2週間後の2月16日から始まる確定申告の期間の前にして、今日は南昇税理士事務所の南優香先生がオフィスにお越しくださって、諸々のチェックをして下さいました。いつも先生がお越しになるときは、仕事の他にも色々なお話をさせていただいています。今日も和やかにお話をさせていただく中で「ちょっとしたことでイラっとしてしまうんですよね〜」ということが話題に上がりました。
誰にでも「イラっとしてしまう」ことってありますよね？こんな仕事をしている私ですが、一旦仕事から離れてプライベートモードに入ってしまうと、「イラっとしてしまう」はしょっちゅうです（笑）。特に、パートナーに対してイラっとしてしまうことが多いですね。
例えば…なのですが、私のパートナーは、キッチンの食器棚を開けっ放しにしていることが度々あります。「開けたら閉めて！」と注意をしても開けっ放しになっていることが多いので、その度は私はイラっとしてしまい、まさに上の写真のようにキツイ口調と厳しい態度で「開けたら閉めて！」とついつい言ってしまいます。キツイ口調で言われたパートナーは気分を害してしまい、私たちの間には不穏な空気が流れてくる訳です。こんな不穏な空気の中で過ごすのは心地良いものではありませんし、「イラっとしてしまう」こと自体がストレスにもなるので、できれば感じたくはありませんよね。
「イラっとしてしまう」のは、それを引き起こすようなことをしている相手に原因を求めがちですが、その原因は、実は「自分」にあるというのはご存知でしたか？自分自身に対して「過剰な期待」を課していると、無意識のうちに他の人に対しても同じように「過剰な期待」を課してしまいがちで、その期待どおりに相手が動かないので「イラっとしてしまう」のです。
先ほどの私の例で説明すると…「私はちゃんとしてなければならない」という自分に対する「過度な期待」が、無意識のうちにパートナーにも同じような期待を求めてしまって、パートナーに「ちゃんとしようよ！」という期待を勝手にかけてしまっているんですよね。でも、パートナーがその期待に応えることなく食器棚を開けっ放しにしているので、「そのくらいちゃんとしなさいよね（怒）！」とイラっとしてしまう…とイライラしたり、ストレスに感じたりしてしまうんですよね〜。
振り返ると、小さい頃から母に「だらしがない」「ちゃんとしてない」と言われまくっていたこともあって、「私はちゃんとしていない人間だから、他の人以上に頑張ってちゃんとしていなければならない」という過剰な期待を勝手に自分に課していたのが、いつの間にか染みついてしまっていた感じ。まさに呪縛ですよね（笑）。
じゃぁ、一体どうすれば良いのか？という話になりますが、答えはシンプルですが、実践が難しい。自分自身に対する「過剰な期待」を手放すこと。ね、答えはシンプルですが、実践は難しそうでしょ（笑）？でも、この「イラっとしてしまう」原因を少しでも良いので理解することができて、自分の感情や行動に対してちょっとした意識をしていくだけでも、徐々に変化はしていけるかな〜と思います。
先日、まさしく既にお伝えした「イラっとしてしまう」エピソードがあって、いつものごとく、パートナーと私の間に不穏な空気が流れたのですが、パートナーのこんな発言に救われました。
「ゆかは、ちゃんとしていることが多いけど、変なところでちゃんとしてないよね」
「言われてみたら、確かにそうだ！」と思ったら、思わず大笑いしてしまった私につられて、パートナーも大笑い！笑いが、不穏な空気を一瞬にして一掃してくれました。
ちゃんとしているところもあるけれど、ちゃんとしていないところもある。私は、いつもちゃんとしている訳じゃない。パートナーも同様に、ちゃんとしているときがほとんどだけど、ちゃんとしてないときもある。ただ、それだけ。ちゃんとしていない自分を責めるのではなく、「そういうときもあるよね〜」と「OK」を出すことができたら、イラっとすることが全くなくなった訳ではありませんが、以前より少しは、食器棚が開けっ放しでもイラっとすることが減りました。
私も「過剰な期待」を手放すための修行の真っ最中ですが、少しずつ意識をすることで、いつかは「イラっとしてしまう」ことから解放されたらいいな〜、もっとパートナーに優しくなれたらいいな〜、という自戒の念を込めて今日は私の「イラっとしてしまう」エピソードを共有させていただきました（笑）。
カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士 向 裕加
