カウンセリングオフィスProgress

English Page

カウンセラーブログ

LGBTアライ

札幌市中央区大通にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

日に日に日中の気温も高くなってきて、春の訪れが近づいている気配がしますね。それでも「まだ、2月!」と思ってダウンのロングコートを着て出勤したら、汗だくになってしまいました。もう少し薄手のアウターが着れるようになるくらいまで気温が上がってくれると嬉しいです。

さて、先日、所属する北海道中小企業家同友会の青年部である、未知の会の例会に参加してきました。毎月開催される例会では、色々なことをテーマに勉強する場を設けています。今回は別のグループと合同で開催された例会で、当事者の方をゲストにお呼びして「『LGBT』について学ぼう」がテーマでした。

先月、『性のあり方の多様性』という記事にもアップさせてもらいましたが、私自身は性同一性障害の道内唯一の専門外来がある札幌医大で、この専門外来が開設された2003年から札幌医大を退職する2010年までこの治療チームのメンバーの一人として仕事をしていました。そんな経歴もあるので、LGBTについて知ったつもりでいましたが、そんなことはありませんね。知らない用語や概念があって、新たな学びを得ることができました。

その中でも、特に印象的だったのが、「アウティング」と「アライ」という用語とその意味。

「アウティング」とは、本人の了承を得ずして、公にしていない性指向を他の人に暴露すること。例えば…の話ですが、友人があなたに「僕、実はゲイなんだ」と告白したとしましょう。そして、あなたが、その事実を本人の了解なしに、「彼、実はゲイなんだって」と別な友人に告げたとしたら、その行為が「アウティング」になるということです。それが秘密の約束のもとの告白だったとしても、「アウティング」には変わりありません。

当たり前のことなのですが、相手の気持ちを尊重するということは、人間関係の基本ですよね。非常にプライベートな告白なのですから、その人の気持ちを尊重したら、軽々しく他言することはできないはずです。当たり前のことを当たり前にする。そんな基本的なことが大切だと思いました。

そして、もうひとつの「アライ」という言葉は、英語の"alliance(同盟)”を略した言葉で、LGBT当事者ではないけれども、LGBTを支えてくれる理解者や支持者の総称を意味する言葉だそうです。先日の例会には、当事者だけではなく、市内で積極的にLGBTに関する経営者向けの無料セミナーを開催されている井上税務会計事務所の井上奈穂子先生もスピーカーと参加して下さっていたのですが、井上先生のような方が、まさに「アライ」なのです!

先日の例会では、当事者の方たちと直接お話をさせていただきましたが、みなさん、いろんな葛藤を抱えていらっしゃるそうです。そして、ひとりでは抱えきれない悩みや葛藤を、自らの命を絶つという方法で解消しようとしている人は、未だ多くいらっしゃるとお伺いしました。

私自身、北米ではサンフランシスコに次いでゲイの人口が多いバンクーバーに住み、まさにゲイが多く住むコミュニティの中で長年生活をしていました。留学中、ゲイの友人たちにお世話になったことは、数知れず。私にとって、LGBTは身近な存在でした。そして、札幌医大で多くの性同一性障害に苦しむ当事者の方たちと関わった経験。このような貴重な経験があった私にだからこそ、できることがあるのではないだろうか?心理を専門とする「アライ」として、私もLGBTの方たちのこころをサポートしていきたいと思いました。

これはLGBTを支持者を表明するロゴ。当オフィスもLGBTフレンドリーなカウンセリングオフィスとして、札幌で活動していきたいと思っています。

カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士  向 裕加

English Page


lgbt Ally
lgbt Ally

カウンセリングオフィスprogress

〒060-0042
札幌市中央区大通西1丁目14-2 桂和大通ビル50 9F