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アラフォー&アラフィフに捧げる「中年の危機」克服のススメ(パート1)

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

突然ですが、あなたは「中年の危機(ミッドライフクライシス)」という言葉を耳にしたことがありますか?

「中年の危機(ミッドライフクライシス)」とは、40〜50代にかけて「いったい、自分は何のために生きているんだろう?」「ただただ毎日、仕事(家事)をしているだけの何の目標もない人生を送っていて、本当にこれで良いのだろうか?」などと感じつつも、一番肝心な自分の気持ちに気づくことができずに、漠然とした不安や虚しさ、焦りや落ち込み、孤独感や停滞感、イライラなど…の心理的に混乱した状態のことをいいます。

このような悩みを抱えている人の数は、年々増加傾向にあるといわれています。アラフォー&アラフィフの方たちには案外身近でありながら、なかなか解決への道筋が立てにくいこころの問題なのではないかと思います。そこで、本日からシリーズで「中年の危機」とその克服方法についてお届けしたいと思います。

実は、昨年度まで勤務していた大学では、「映画の中にみる『こころ』」と題した教養科目のゼミナールを開講していました。そのゼミナールでも「中年の危機」というテーマを取り上げたのですが、その際に参考に使った映画が1996年に公開されたこちらの映画、『 Shall we ダンス?』。本シリーズでも、この映画のストーリー展開を具体例として取り上げたいと思いますので、興味のある方は是非この映画を観てみてください(個人的にもかなりオススメの映画です!)。(画像はAmazonさんからお借りしました)

実は、私がこの映画を観たのは公開された1年後か2年後で、留学先のバンクーバーの映画館で公開されるのを聞きつけて、親友と彼女のお姉さんの3人で観に行きました。この映画の面白さは旭川に住む従姉夫婦から聞かされていたので私は楽しみにしていましたが、正直この日本映画の面白さがカナダ人に伝わるかは当初疑問に思っていました。しかし、終わってみて聞こえてくる観客の感想はかなり共感的。つまり、「中年の危機」は、世界共通のアラフォー&アラフィフのこころの問題なんですね!

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ザックリとしたストーリーはこんな感じ。

都内にある某企業の経理課長の杉山さんは、東京郊外に念願の一軒家を手に入れ、奥さんと中学生の娘と一緒に暮らす典型的なサラリーマン。サラリーマンとしては順調な日々を送っていましたが、満たされない何かを感じながら生活をしていました。そんな杉山さんの前に現れたのは、社交ダンス教室の窓から物憂げに外を見る美しい女性。その女性に惹かれてちょっとした下心から社交ダンス教室に通うことになった杉山さんですが、社交ダンス教室での人との交流を通して社交ダンスの魅力にとりつかれ、「生きがい」を見出していく…という展開です。

「危機」という言葉からは、何かとんでもない出来事が起きた!というイメージを抱きがちですが、「中年の危機」に関していうと、特に何か大きな出来事や事件が起きずとも、知らず知らずのうちに陥っている…というのが特徴です。この映画の主人公、杉山さんもそのひとり。

結婚して、子どももできて、家族のことを大切に思っている。順調に人並みに出世もして、小さいながらも念願のマイホームも建てた。順風満帆のサラリーマン生活を送っていると思っていた。でも、何かが違った…。

映画の中では、そんな風に杉山さんが自分自身のことを語っているのですが、まさにこれが「中年の危機」なのです!

「それって、中年になってからの『自分探し』じゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、答えは「基本的にはYES」。ただ、若いときの「自分探し」と異なるのは、社会的にもある程度の地位があり、大抵の人は家庭を持っているので、安易な試行錯誤ができないということ。「自分を探しに、ちょっと一人旅に出てくるわ!」などとフラリと海外へ放浪の旅に出ることは、若くて独り身だったときにはできたとしても、アラフォー以降になると難しいですよね。つまり、アラフォーやアラフィフは、こころの内側に存在する葛藤と外(社会)からの重責に挟まれてしまって身動きが取れずに「どうしたらいいんだろう?」と心理的混乱状態に陥りやすいのです。

どうでしょう?
この記事を読んで、ドキッとしちゃったりしてませんか?

シリーズ2回目の明日は、なぜ「中年の危機」がアラフォー&アラフィフに訪れるのか?
その理由に迫りたいと思います。

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