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「偽りの食欲」対策で、カラダも気分もスッキリと!(その3)

札幌市中央区にあるカウンセリングオフィス プログレスの向 裕加です。

シリーズでお届けしてきた『「偽りの食欲」対策で、カラダも気分もスッキリと!』も今日で3回目。本日は、実際にエモーショナル・イーティングを止めるために実践してほしい「偽りの食欲」対策のひとつをお届けします(1回目と2回目の記事については下記の関連記事からどうぞ!)。

何ごとにも共通していえることなのですが、私たちの行動は何の理由もなく起こるものではありません。必ず、その行動を引き起こす”きっかけ”が存在しているものです。ただし、その”きっかけ”を私たちが意識することができているかどうかは別問題。意識することができていないが故に「何となく食べちゃった〜」という行動が発生するのです。ですから、まずは”きっかけ”となる要因は何であるかを分析してみることがスタートです!

エモーショナル・イーティングの”きっかけ”には、5つの要因が考えられます。早速、その5つを一緒に見ていきましょう!

① ストレス
慢性的にストレスに晒されていると、コルチゾールと呼ばれるホルモンが大量に分泌されます。実はこのコルチゾールというホルモンには、エネルギーと満足感を簡単に、そして短時間で生成してくれる塩分や糖分、脂質の高い食べ物への欲求を高める働きがあります。無意識のうちに選択されていると思っていたポテチやアイスクリームやピッツァなどの食べ物ですが、ちゃんと科学的な理由があるんです。簡単に得ることができたエネルギーや満足感を脳やカラダはちゃんと覚えています。何度も同じ行動が繰り返されるのは、そのせいなんですね。

② 不快な感情
一時的ではあるものの、食べるという行動は、怒りや不安、孤独や後悔など、直面したくないネガティブな感情からの解放を促してくれます。食べている間は感じたくもない不快な感情を回避できるので、好都合ですよね。

③ 退屈や空虚感
「何もすることがないから、とりあえず食べるか」というようにただ時間潰しのために食べるということはありませんか?食べるという行動は確かに時間潰しになりますが、目的のない人生に対する満たされない気持ちから目を背けてしまうことを助長するので、本質的な問題は解決されないまま、食べるという行動だけが繰り返されるのです。

④ 子どもの頃の習慣
少し子どもの頃を振り返ってみてください。良い成績を収めたり、運動会で一等賞をとったり、何か良い出来事があったとき、ご褒美としてアイスクリームや大好きなお菓子を食べさせてもらえたり、お気に入りのハンバーガーショップやレストランに連れていってもらい、心ゆくまで美味しいものを食べさせてもらった…なんて思い出、ありませんか?このような子どもの頃に身に付いた習慣は、大人になっても変わらないことはよくある話です。
また、思い出や懐かしさなどが食べ物と関連している場合は、そのときに味わったポジティブな感情を思い出したくて食べるということがあります(例えば、お母さんとよく手作りのクッキーを作っていた人が、その時の楽しさやお母さんの温かさを思い出したいがために、クッキーを食べる…など)。

⑤ 周囲の影響
私自身、友だちと集まって外で食事をしたり、自宅でホームパーティーしたりするのが大好きです。しかし、これはエモーショナル・イーティングしやすい格好の環境!というのも、食べ物が手に届く範囲に豊富にあり、かつ他の人も食べているからつい「私も!」となりやすいんですよね。しかも、「もっと食べなさ〜い!」などと促されることも多いので、ついつい食べ過ぎてしまいます。

どうですか? 思い当たり、ありませんか?

シリーズの第1回目から今回まで、エモーショナル・イーティングとは何か?その悪循環が形成されるメカニズム、そして、エモーショナル・イーティングの”きっかけ”となる要因を明らかにしてきました。これらを理解することは、エモーショナル・イーティングを止めるための大事なステップではありますが、理解するだけでは不十分。エモーショナル・イーティングを止めるには、その行動を誘発している”ネガティブな感情”をマネージメントしていくこと ーつまり「食べる」という行為の代わりとなる行動ー を取り入れていくことが必要です。

本シリーズ最終回の明日は「偽りの食欲」対策の実践編。エモーショナル・イーティングを引き出すネガティブな感情をマネージメントするために取り入れたい、様々な行動についての提案をさせていただきますね。

関連記事:『「偽りの食欲」対策で、カラダも気分もスッキリと!(その1)
     『「偽りの食欲」対策で、カラダも気分もスッキリと!(その2)

カウンセリングオフィス プログレス
臨床心理士  向 裕加

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